何時かの写真 #214
散歩の途中、偶然出会ったそのお寺は、なんとも風格があった。朱色の「車止」の文字が、静かに存在感を放っている。その門構えがあまりに立派で、一歩足を踏み入れるのを少しためらってしまうほどだ。
雨がぱらぱらと降り始めていた。普段なら早めに引き返すところだが、今日はカメラを持っていた。そのおかげで、雨が降ろうが風が吹こうが、どこまでも歩いていける気がした。この瞬間の光景を写真に収めなければと、構図を考えながらシャッターを切る。朱色の文字に焦点を合わせ、背景には堂々とそびえる門をぼかして収めた。写真を通して、この場所に宿る歴史と静けさを伝えたいという気持ちが自然と湧き上がる。
ふと振り返ると、誰もいない小道が雨に濡れ、しっとりとした静寂が広がっていた。車の音も、人の話し声も聞こえない。まるでこの場所が自分だけのために存在しているような、不思議な感覚に包まれる。こんなふうに「偶然」見つけた場所こそ、心に深く残るものなのかもしれない。
もう少し、この雨の中でカメラを構えながら、散策を続けよう。
ChatGPT
何時かの一曲
The Cult - Rise
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